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「がってん!学童」に立ち寄っていただきありがとうございます!
このブログでは、学童保育を愛し、学童現場で苦労する指導員の皆さんに向けての様々な情報を発信しています。
放課後児童クラブの「ク」は苦労の「苦」、「ラブ」は愛の「LOVE」。放課後児童クラブは、愛と苦労でできている!
さて、みなさんの学童では、指導員が、行事や取り組みを「やるよ~!」と言った時に、子どもから、「え~っ!」と、不満の大合唱が返ってくることはありませんか?
今から、誕生日会だぜ~!!
え~⁉
え~!!
あら~?
と、こんな感じで、誕生日会の日、おやつ作りの日、みんな遊び(集団遊び)の日などに、いざ、指導員が「始めるよ~!」と言った時に、子どもたちから、「え~!」と、いう声が返ってくることがあります。
今回は、指導員がやろうとした取り組みに、子どもが「え~!」と反発する時の対応についてお伝えしたいと思います。
この記事の内容
- 子どもの「え~!」の後に隠れている思い
- 「え~!」と子どもが言った時の対応
- 「え~!」を減らすための工夫
- ていねいに予告をする
- 取り組みは月曜日や祝日明けを外す
- 学校行事との兼ね合いに気をつける
- 自由遊びの時間を保障する
- 子ども達が「やりたい」と思える取り組み方
- さいごに・・・
子ども達の「え~!」の後に隠れている思い
実は、子どもの、この「え~!」という反発は、学童保育として、ある意味「自然」なことなのです。
子ども達は、「え~!」と言う言葉の後に続く、それぞれの思いをもっています。
今から誕生日会だぜ~!
え~!(これからしゅくだいやろうとしていたのに)
え~!(いま、ドッジがもりあがっているところなのに)
こんな風に、子ども達はそれぞれの事情を抱えていて、その思いを、「え~!」という言葉で表明しているのです。
子どもの権利条約第12条では、「意見表明権」が保証されています。まずは、この「え~!」を、子どもの意見として指導員が受け止めましょう。
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そのうえで、一人ひとりの「え~!」の後に続く「思い」を想像したり、聞き出したりすることが、子どもの「え~!」を減らすためには大切になります。
ところで、小学校では、先生が「次は国語の授業です」と言った時に、子どもは「え~!」と反発したりするでしょうか。ひょっとしたらあるかもしれませんが、学童ほどではないですよね。
小学校では、授業は時間割で決まっているので、子どもが意見をはさむ余地はほとんどありません。
学童だって、月の予定表なんかで行事のお知らせをしているはずですが、それでも子どもが「え~!」と言うのは、「学童保育は子どもが主役の場所」だと、子どもが思ってくれているからかもしれません。
まずは、「え~!」を、子どもの意見として受け止めましょう。
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「え~!」と子どもが言った時の対応
せっかく指導員が準備していた取り組みをやろうとしたとき、子どもから「え~!」と反発されると、ちょっと腹が立ったりしませんか?
昨日の帰りの会で予告してたでしょ!
とか、
勝手なことを言わないでよ!
など、指導員の思いを子どもにぶつけたくなってしまう時もありますよね。けど、もちろんこれはNG対応です。
前述したように、子ども達にはそれぞれの思いがあります。
さぁ、今から誕生日会よ~!
え~!(これからしゅくだいやろうとしていたのに)
え~!(いま、ドッジがもりあがっているところなのに)
こんな時の正しい対応としては、
誕生日会の後でも宿題をやる時間があるから大丈夫だよ。
よかった!
と、見通しをもたせて安心させてあげたり、
それならあと5分ドッジをしようか。けど、その後は楽しい誕生日会よ。
わ、わかった。
と、子どもの気持ちを受け止めながらも、取り組みに気持ちが向かうような働きかけをすることです。
このスタンスは、指導員が一方的に物事を進めるのではなく、子ども達の中に合意や納得を形成しながら丁寧にすすめていく、という、指導員にとっては、とても大切な姿勢だと私は思っています。
言い換えると、子ども達が「やらなくてはいけない活動」ではなく、「やりたいと思える活動」になるような進め方や工夫が学童保育では大事なんです。
「え~!」を減らすための工夫
子ども達が「え~!」と言うのには他にも理由があります。
子どもは、大人と違い、見通しを持ったり、気持ちを切り替えたりすることがまだ十分にできません。中には、この二つのことが、極端に苦手な子どもも、学童にはいます。
そんな子どもたちが、「え~!」と言っている場合が多いんです。
なので、子どもが見通しを持ちやすくなったり、気持ちを切り替えやすくなるような支援や働きかけをしてみましょう。
以下に説明していきます。
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ていねいに予告をする
誕生日会の取り組みを例にとると、お便りの予定表で告知をしたり、前日の帰りの会で予告をするのはもちろん、帰ってきたら子どもが一番に目にする玄関などに、「今日はお誕生日会で~す!」などと、掲示をしておくことも有効です。
聴覚や視覚、様々な方法で、子ども達が見通しを持てるように支援します。
取り組みの10分前には、
あと10分で、誕生日会を始めるよ~
と、子ども達に伝えて、片付けや、片付けに向かって子どもたちが遊びの区切りをつけられるようにします。
これによって、直前で「急に言われてもこまる!」と言った、子どもと指導員の摩擦を減らすことができるのです。
取り組みは月曜日や休み明けを外す
取り組みの予定を、月曜日や祝日明けに設定しないことも有効です。
休み明けは子どもたちが落ち着かないことが多いですし、金曜日に告知したことを、子ども達がすっかり忘れているからです。
結果として、子ども達が「え~!」を言いやすいのが、月曜日や祝日明けになります。
逆に金曜日は、次の日が小学校が休みのため、宿題ができなかった場合はお休みの間に取り戻せたりと、子ども達にとっては安心して取り組みに参加できることが多いようです。
学校行事との兼ね合いに気をつける
取り組みを予定するうえでは、小学校の行事や授業の内容を考慮することも大切です。
小学校で取り組みや行事があった日には、子ども達は学童では、「思い切りやりたいことをやったり、ホッとして過ごしたい!」という気持ちが強くなります。
そこに学童の取り組みがバッティングしていると、子ども達の「え~!」は強くなります。
自由な遊びの時間を保証する
取り組みは、指導員が「やりたいと思っていること」、それとは別に、子ども達一人ひとりにも、学童で「やりたいと思っていること」があります。
子ども達がやりたいことがたっぷりとできるのは、「自由遊び」の時間です。
取り組みを設定する際や、進める際には、「自由遊び」の時間をしっかりと保証することで、子ども達の気持ちがスッキリして、前向きに参加できる場合が多いです。
学童の生活の中では、「自由遊びの時間」と「取り組みの時間」のバランスがとても大切なんです。
指導員は常にこのことを心にとめておきましょう。
子どもたちが「やりたい」気持ちを持てるように
先ほど、学童の生活では、子ども達の「合意や納得」を形成しながらすすめることが大切だとお話ししました。
これは、言い換えると、学童の生活や取り組みは、子どもと指導員のお互いの思いを大切にしながら作っていくということです。
子どもが、計画段階から参加できる取り組みであれば、子どもの「え~!」は少なくなります。
がってん学童保育所では、誕生日会は毎回、ケーキなどのおやつは選択制にしています。
2週間ほど前から、4種類くらいのデザートの写真を部屋に掲示して、自分が食べたいデザートの下に、子どもが名前を書いていきます。
1週間前には申し込みを締め切って、ケーキ屋さんに注文をします。
子どもたちが「おやつを選ぶ」という形で取り組みに参画しているのです。
このような取り組み方は、取り組みのずいぶん前から子どもたちの意識が当日に向かうようになり、見通しをもちやすくなるだけでなく、当日が楽しみになります。
おやつの選択制は、アレルギー対応にも有効ですよ。
食物アレルギーの子どもが、誕生日会の日に、1人だけ特別なおやつが食べられない、ということがないように、選択できるおやつの中には必ず、食物アレルギーでも食べられるものを入れておきます。
さいごに・・・
いかがだったでしょうか・・・。
今回は、学童で、指導員がやろうとしたことに、子ども達が「え~!」と反発する時の対処法についてご説明しました。
子ども達の「え~!」を、一人ひとりの意見として尊重し、見通しを持ったり、気持ちの切り替えがしやすくなるように取り組みを進めていいましょう。
そして、学童の子ども達に、取り組みに「参加しない」という選択が用意されていることも大切です。それがあるからこそ、指導員は、子ども達一人ひとりが本当に参加したいと心待ちにできるような取り組みを工夫することができる、と私は思います。
最後に、がってん学童のワンシーンをご紹介しますね。
天気がいいから、公園にでも遊びに連れて行ってあげようかと、よかれと思って子どもに言ったら・・・
みんな~!公園に遊びにいくわよ~!!
え~!!
いきたくないよ~!!
と子どもが言うので、あれやこれやと説得して、どうにか公園に連れて行った。そろそろ帰らないといけない時間になって・・・
もう帰る時間だよ~!集まって~!!
と言ったら、
え~!!
もっと遊びたいよ~!!
って、子どもに言われて・・・
なんでやねん!
って、突っ込みたくなるようなこと、本当に多いですよね。
それではまたの記事でお会いしましょう。
【参考文献】