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学び

【学童保育】子どもの参画「子どもはお客さんではありません。」子どもの参画を促す手軽な活動のアイデア10選

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所長

今日のテーマは「子どもの参画」だよ

指導員

三角?

指導員

・・・参画だってば

こんにちは、がってん学童所長です。

今日は「子どもの参画」について、一緒に学びましょう。

大事なことはわかっているけど、具体的に現場でどのように取り組んでいったらいいの?

所長

そんな疑問を解決します!

子どもの意見を取り入れた活動って、初期段階では、なかなか意見が出なかったり、逆に突拍子のない意見が出たり指導員の思い通りにいかないこともあるんです。そんな私の失敗談や実践例、身近に取り組める参画のアイデアなども交えてお伝えしていきたいと思います。

それとね、「参加しない」ことを認めるのも、子どもの参画なんだって思うんです。そんなちょっと奥深い話もしていきます。

指導員

参加しないことが参画??

目次

子どもの参画ってどういうこと?

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指導員

で、子どもの参画ってなんなんすか?

「子どもの参画」とは、自分たちの活動を子ども達が自らプロデュースしていくことです。

学童保育では、行事に企画段階から子どもの意見を取り入れて一緒に考えていくことであったり、生活内容や行事取り組みを指導員が一方的に決めるのではなく、子どもと一緒に創っていく活動などになります。

近年、学童保育や児童館などの児童福祉施設や、学校など子どもの学習・教育の場で、子どもの参画が重視されるようになっています。

言葉の整理として、参画と参加がわかりにくいと思いますが、以下のようになります。

  • 参加=ある物事の一員として加わること
  • 参画=計画の相談に加わること

子どもの権利条約では、子どもの参画が大切にされている

所長

子どもの参画と子どもの権利はがっちり結びついています。

子どもの権利条約には、「一般原則」という4つの柱があります。

  • 第2条「差別の禁止」
  • 第3条「子どもの最善の利益」
  • 第6条「生命への権利」
  • 第12条「意見表明権」
指導員

子どもの参画と特にかかわりが深いのは、「子どもの最善の利益」と「意見表明権」ですね。

学童保育で子どもの権利を大切にするということは、子どもにとって一番良いこと(最善の利益)を、子どもに聴いて(子どもの意見を尊重しながら)子どもと一緒に考えていくということです。

遊びや生活など日常の何気ない一コマや、非日常の大きな行事など、様々な機会を通じて、私たち指導員が子どもの意見を大切にして、「私の意見を聴いてもらえる」「僕も意見を言っていいんだ」という経験を積み重ねていくことで、子どもたちが権利の主体として育っていくことができるんですね。

参考:「子どもの権利条約を学童保育に活かす」安部芳絵著/高文研

書籍紹介

「子どもの権利条約を学童保育に活かす」安部芳絵著/高文研

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放課後児童クラブ運営指針でも子どもの参画が大切にされている

「放課後児童クラブ運営指針」の中でも「子どもの参画」について書いてあります。

所長

第1章「総則」の中にこんなふうに書かれています。

「放課後児童クラブは、子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人ひとりの人格を尊重して育成支援を行い、子どもに影響のある事柄に関して子どもが意見を述べ、参加することを保障する必要がある。」

指導員

第3章「放課後児童クラブにおける育成支援の内容」の中にもこんな風に書いてあります。

「子どもが自分の気持ちや意見を表現することができるように援助し、放課後児童クラブの生活に主体的に関わることができるようにする。」

「行事等の活動では、企画の段階から子どもの意見を反映させる機会を設けるなど、様々な発達の過程にある子どもがそれぞれに主体的に運営に関わることができるように工夫する。」

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「放課後児童クラブ運営指針」全文

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ロジャー・ハート「参画のはしご」

所長

子どもの参画の理論や実践で有名な「参画のはしご」をご紹介します。

ニューヨーク市立大学環境心理学・発達心理学の教授である、ロジャー・ハートが唱えた「参画のはしご」は、参画の様々なレベルをわかりやすく表示したものです。

注意が必要なのは、「はしごの上段の方が下段よりもよい活動である」「子どもたちがいつでも参画のはしごの一番上の可能性を目指すべき」ということではないという点です。

この「はしご」は、大人が子どもの参画を援助していく際に、子どもの欲求と能力の及ぶかぎりにおいて、子どもたちが、自分たちの選んだどのレベルでも活動できるような状況を作り出せるようにするための目安なんです。

ロジャー・ハートは、参画することのメリットとして、次の二点をあげています。

  • 個人が有能で自信に満ちた社会の構成員に成長することを助けること
  • コミュニティーの組織や機能が改善されること

「子どもの参画」が民主主義を学ぶ場になり、民主的な社会をつくる練習になる。「参画」の目標の一つとして、民主的な社会づくりが位置付けられているんですね。

学童保育に置き換えると、子どもの参画は、子ども自身の成長につながるとともに、学童保育の運営の在り方をより良いものに改善すると言えるのではないでしょうか。

所長

「参画のはしご」については、文字数の関係で詳しく説明しませんが、ネットからたくさんの情報を得られます。興味のある方は調べてみてください。

参考文献(URL):「生涯学習社会における子どもの参画についての一考察」五十嵐 牧子著(文教大学付属教育研究所客員研究員)

書籍紹介

子どもの参画 - コミュニティづくりと身近な環境ケアへの参画のための理論と実際」ロジャー・ハート著

子どもは「お客さん」じゃない?

ここからは私の経験談になりますが、私が若い頃、学童の生活に子どもの参画が必要だと感じたのは、子どもの権利条約とか民主主義の練習だとか崇高な理想のためでもなんでもなかったんです。

  • 指導員のやることに文句ばっかり
  • 受け身の生活態度
  • 好き勝手な言動
  • 「楽しくない」と言うが自分で楽しみを見つけようとしない

学童の楽しい遊びや生活は人から与えられると思っているかのような、そんな、まるでお客様的な子ども達の姿に・・・

所長

なんで子ども達はこんなに人任せなの~?

これではあかん

と痛感したのが始まりだったんです。子ども達のためというより、むしろ、子ども達が自分でやることで指導員の苦労を知ってほしい、そして、もっと指導員に感謝して欲しい!と思っていた20年前の若かりし私(笑)。

所長

ところが最初は全然うまくいかなかったんです。

子どもの参画を進めるのは難しい?

子どもの参画を進めようと子どもたちに意見を求めても、

・・・

どっちでもいい!

遊んできていい?

などと、意見がなかったり無関心だったり。

遠足の行き先を話し合おうと会議を開いても、

ディズニーランドがいい!

ハワイに行きたい

など、実現不可能な意見やふざけた意見ばかり・・・。

子どもの参画ってめっちゃ難しいやんか~!!と私は思いしることになったのでした。

これは、子ども達にすでに、学童での受け身の生活が染みついていて、自ら考えたり意見を言う力が備わっていなかったからだと思います。いや、力はあるけど子ども達にとって学童が、その力を発揮する場所にはなっていなかったんです

そうさせていたのは指導員の自分だと思いました。

子どもの参画を進めるポイント

そんな試行錯誤の中で、少しずつ子どもの参画を進めるポイントが見えてきました。

所長

次の5つのポイントです。

  • 楽しい活動であることが大切
  • 気軽にできる参画を増やすことが大切
  • 大人のサポートが大切
  • 年齢に応じた活動であることが大切
  • 参画は一日にしてならず

少し詳しく説明します。

point.1 楽しい活動であることが大切

所長

子ども自ら参加したいと思える活動でないと、参画を押し付けることになってしまいます。

何と言っても一番大切なことは、活動自体が魅力的で子ども達が楽しみなものであること!わくわくがあるから子ども達は積極的にかかわりたいと思えます。

逆にわくわくのない活動に参画を求めることは、参画することの大変さだけが子どもに伝わり、かえって参画に後ろ向きな子どもを生んでしまうことになりかねません。

「やらねばならない」ではなく「やりたいこと」を増やしていくことは、学童のすべての活動でも同じだと思います。

point.2 気軽にできる参画を増やすことが大切

所長

軽い気持ちで参画できる機会が増えると、子どもたちが生き生きとしてきます。

大きな行事などに企画段階からかかわるような「重たい」参画だけでなく、日常の中で気軽に取り組める参画の機会が増えると、子ども達の意見がのびやかに出るようになってきます。遊びの中や生活のふとした場面で、子どもの意見を大切にすることは、行事企画等よりも重要です。

point.3 大人のサポートが大切

所長

子どもの参画は、子どもに丸投げすることではありません。

子どもの参画を進めるうえでは、大人が適切にサポートすることが必要です。子どもが子どもだけの力でやり切った達成感を感じることもGOODですが、結果だけでなく過程に目を向けることが本当に大切!そして適切な支援を。ここがめっちゃ難しい。

pointo.4 年齢に応じた活動であることが大切

私が最初にうまくいかなかったのは、子どもの年齢に対して、取り組む課題が大きすぎたのも一因でした。それぞれの発達過程にある子ども達が、無理なく参画できることは、とても大切です。

所長

子どもの権利条約でも運営指針でもこのことが書かれています。

<運営指針(第3条)>

行事等の活動では、企画の段階から子どもの意見を反映させる機会を設けるなど、様々な発達の過程にある子どもがそれぞれに主体的に運営に関わることができるように工夫する。

<子どもの権利条約(第12条意見表明権)>

締約国は、自己の見解をまとめる力のある子どもに対して、その子どもに影響を与えるすべての事柄について自由に自己の見解を表明する権利を保障する。その際、子どもの見解が、その年齢および成熟に従い、正当に重視される。

参画は一日にしてならず

所長

子どもの参画が進むのには時間がかかります。

私が、最初上手くいかなかったのは、受け身の生活が身についている子ども達にとっては、急に意見を求められてもうまく反応できなかったからでした。

そこから学んだことは、子どもの参画が浸透し、学童の文化として定着するのには時間がかかるということです。身近なところから少しずつ、時間をかけて育んでいきましょう。

所長

次の項では、そのような身近な取り組みなど、具体的な活動のアイデアをお伝えします。

子どもの参画を促す取り組み10のアイデア

所長

学童で子どもの意見を取り入れた活動の具体例です。

指導員

簡単なものからちょっと気合のいるものまで、参画の10個の事例をご紹介します。

指導員

僕も勉強します!

学童に置く本を子どもにリクエストしてもらう

私の学童では、梅雨時や夏休み前などのタイミングで子どもの図書を充実させます。室内で過ごすことが増える時期や長時間保育が続く長期休みなどに、子どもが落ち着いて室内で過ごせる選択肢を増やしたいからです。

書籍を購入する時には、「買いたい本を書いてください」と壁にポスターを掲示して、子どもにリクエストしてもらい、子どもの意見をもとに購入します。

リクエストの中から高学年の子どもが選んだり、高学年の子どもと書店まで買いに行ったこともあります。

帰りの会で子どもが司会をする

毎日の帰りの会では、指導員が一方的に伝達するのではなく、子どもが司会進行をします。3年生のサブリーダーや高学年のリーダーなど、曜日を決めて担当してもらっています。

子どもの代表が子ども集団の前に立つという経験は、その他様々な子どもの参画の取り組みのいわば基礎体力となります。日常の積み重ねはとても大きいと感じています。

誕生日会のおやつを子どもが選ぶ

誕生日会では、普段と違う特別なおやつを用意しています。ケーキやドーナツ、和菓子やお茶漬けバイキングなど・・・。

毎回、何種類かのおやつから、一人ひとりのおやつを子どもが選択するシステムにしています。

例えばその月の誕生日会のおやつがケーキなら、チョコレートケーキ・イチゴのショートケーキ・フルーツゼリー・モンブランの4種類を事前に写真付きで各部屋に掲示しておき、期日までに食べたいケーキの下に子どもが名前を書き込むという感じです。

毎回、選択肢の中にはアレルギー対応の一品を入れるようにしています。

誕生日会の遊び企画を子どもが考える

「今月の誕生日会の遊び、何にする?」という話し合いを行います(クラスごと)。班ごとに輪番で、遊びの企画をしていた時期もありましたが、子どもには負担が大きかったようで、頓挫した苦い経験があります。

現在は、帰りの会で子どもに意見を聴き、みんなで決めるという手軽な方法に切り替えています。

日々のおやつを子どもが注文する

私の学童では、生協でおやつを注文していますが、高学年の希望があり、高学年は週1回、自分たちで考えたおやつを注文しています。(毎日の注文にしていないのは、子どもの負担を考えてのことです。)予算が決まっているので、電卓を片手に注文書とにらめっこして、好きなおやつにありつけるように一生懸命考えています。

その結果、低学年では絶対に出さない「サイダー」などがおやつで登場する日もあります。

低学年の子どもの中には、「高学年になったら炭酸が飲める」と憧れを抱いている子もいるようです。

クリスマス会の舞台発表を子どもがする

クリスマス会や新入生歓迎会などの節目の行事では、「子ども発表会」を企画し、出演者を子ども達から募集します。漫才・一発芸・ダンス・こま・けん玉・あやとり・なわとび・一輪車など、一人でも、数人の仲良しグループでも、だれでも参加できます。

持ち時間は決まっていますが、結構グダグダになることもあります。しかしそれは指導員の焦る気持ちからで、発表を見る1年生の目はキラキラに輝いています。

こども会議

3年生になると、3年生の学年行事の内容や役割を話し合う子ども会議(不定期)が始まります。4年生以上は、毎週1回の高学年会議があります。学童のルールを話し合ったり、高学年合宿やバザーなどのビッグイベントを企画します。

こども会議では、私がTwitterでフォローさせていただいている、弁護士aikoさんのブログにある、「夏休みに学童にマンガを持ってきてはいけないルール」を考える子ども役員会の実践がとても興味深いです。

学童のルールを子ども自身が考える活動の中で、子ども達の自由な発想や葛藤が書かれています。ぜひ読んでみてください。

子どもの生活班を子どもが考える

一緒におやつを食べたり、帰りの会や遠足などで行動する「班編成」は、子どもにとっては日々に影響する重大事項です。この生活班を子ども自身が考える取り組みです。

ゼロから考えるのが難しい時は、(8班編成なら、)各学年を8つのグループに分け(学年ごとに子どもが話し合って決める・指導員が決めるなど)、その組み合わせを高学年リーダーが決める年もありました。

常に高学年が低学年を選ぶのではなく、低学年が自分の班の高学年を選ぶという方法になった年もありました。

バザーで子どもの手作り品を販売する

コロナ禍以前は、高学年活動の象徴として、バザーでの収益活動がありました。自分たちで作った手作り品や遊びコーナーを企画し、売り上げで遊び道具やマンガなどを購入するという活動です。

子どもの企画は大人の実行委員会で報告され、収益での購入品についても、大人の実行委員会で承認を得る必要があります。

バザーというものは、大人が無償で学童のために時間と労量を費やすもの。そんな中で、高学年の子どもだけ自分たちが欲しいものを購入するのでよいのか?という問いかけに、「掃除機」や低学年の子も遊べる遊び道具などを購入することになった年も・・・。

お出かけ行事の行き先を子どもが決める

昨年の夏休みの行事は、各学年の子ども達が行事内容を話し合いました。子どもの発達過程に応じて、

  • 1・2年生⇒指導員が決めた行先の中で「やる遊び」を考える
  • 3・4年生⇒指導員がプレゼンした3つの行き先の中から選ぶ&活動内容を考える
  • 5・6年生⇒やるかやらないか&行先や活動内容を決める

というように、話し合う内容が異なりました。

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所長

コロナ禍以前の取り組みですが、いまだに語り継がれる高学年の遠足があります。

忘れられない高学年お別れ遠足

当時、1年間の高学年活動の集大成として、毎年3月に、高学年遠足を子どもたちが企画していました。

一日乗車券を使って、学童から日帰りで電車で行ける行き先を子ども達が決めて、自分たちの力で旅を成功させるという取り組みでした。

その年は、子どもたちの希望で、かなり遠方にある、とある博物館が行先の有力候補として浮上しました。

鉄道に詳しい当時の高学年メンバーが時刻表とにらめっこしてはじき出した結論として、

特急に乗っても現地まで片道5時間かかる。行き帰りの時間を考えたら、博物館で過ごす時間は1時間くらいしかない。

土曜日の日帰り企画だったのですが、8時の集合で現地到着が13時、19時に帰ってくる計画だと14時には現地を出発しなくてはいけない、というのです。

しかし、始発で出発したなら、現地で過ごす時間にもう少しゆとりがもてることもわかりました。そこから「早朝5時半集合」案が出てきました。ところがそこに、

だったら前の晩から学童に泊まったらいいじゃねぇか。

という意見が出て、高学年会議で採用となりました。結局、遠足の日を日曜日にして土曜日の晩から宿泊することになったんです。当日は朝5時起床で学童の近くのバス停を出発。JRの駅で無事に特急列車に乗り込むことができました。

ところが、そこで重大なトラブルが発生したんです。

なんと、JRの乗車券と特急券の全員分を、降車駅ではなく終着駅まで誤って購入していたことが、車内で切符点検に来た車掌さんによって発覚したのです。しかも払い戻しはJRの規定で不可とのこと。

高額の切符を購入したことにより、現地での昼食代(人気の駅弁)や帰りの電車代が足りなくなることがわかりました。

切符を買い間違えたのは6年生でした。窓口に付き添っていた指導員もそのことに気付きませんでした。

ところが、6年生や指導員を責める子はいませんでした。電車の車内で、子ども達が緊急の話し合いを開き、内容を聞いてみると・・・

このデジカメ(親に借りたもの)、売れないだろうか。

私の腕時計も売ってもいいよ。

〇〇駅までなら帰れるから、そこから歩いて帰ろう。(2時間くらいかかる)

など、持ち物を誰かに売ってお金を捻出する算段や、帰宅路の相談をしていたのでした。

結局、昼食費用を節約して、1人前を3人で分けて食べることになりました。

空いたおなかをおやつで満たしたり、

これ、みんなで食べる?

たまたまおやつに「スナックパン」(8本入り)を一袋持ってきていた子がいて、みんなで分けて食べたり、

お前、神かよ~

サンキュー

様々な困難を乗り越えて子ども達は予定通り無事に帰宅したのでした。

ここでは語りつくせないドラマや数々の指導員の反省・葛藤がありました。

所長

あの時は、子どもたちもすごかったけど、保護者の皆さんのことも誇らしかった。

こんな風な、子どもの意見をもとにした取り組み方をすると、行先が決まらなかったり、日程さえ途中でかわっちゃったり、1週間前で費用が決まっていなかったりと、グダグダになっちゃうことになるんですが、そんな子どもたちと指導員の営みを、黙って見守ってくれた保護者の皆さんもすごいと思いました。

所長

子どもの出席は100%だったよ。

指導員

全員っすか?

こういった子どもの意見をもとにした取り組みをした時は、毎回ほぼ全員が参加することも興味深いことでした。企画の段階からかかわる中で、子ども達にとっては不参加なんて考えもしないという思いになるのでしょう。

大人の柔軟なかかわりを大切に

所長

子どもの意見を取り入れる時に大切なことをもう一つだけ付け加えておきます。

例えば、先ほどご紹介した、「学童の書籍を購入する際に子どもの意見を取り入れる」ことにした時に、

指導員

本を買いたいと思うから、みんなのリクエストを募集しま~す!

などと指導員が言った時に、こんな意見が出てくることがあります。

本しかだめなの?僕マンガがいい

本はいらないから、ボードゲームを買ってくれよ!

こういった意見が出た時こそ、大切なチャンスなのです。

指導員

本を買うって決めてるんだから、買いたい本を言ってくれなきゃ困る!

なんて言ってしまうと、その後子どもが意見を言わなくなってしまうか、指導員の正解を予測して、大人が気に入る意見しか出さなくなる可能性があります。これでは子どもの参画は進みません。

指導員

マンガ?今回は本を買う予定だったんだけど。他にもマンガがいいと思う人いるのかな?

私は本がいいな。

え~!僕はマンガがいい

指導員

いろんな意見があるみたいだし、もっとみんなで相談して決めようか

というような柔軟な対応が、子どもにとって意見を出しやすい雰囲気を作るのではないでしょうか。

子どもの参画を進めるうえでは、子どもが意見を出せる「枠」を設定してあげることで、意見を出しやすくなることがあります。

しかし、そんな指導員の思惑をはみ出した意見も、子どもの意見として認めていくということです。

子どもの言う通りにするということではありません。だめな時は、その理由を子どもにちゃんと説明し、「だったらどうしようか?」と、みんなで考えるということです。

子どもにとって一番良いこと(最善の利益)を、子どもに聴いて(子どもの意見を尊重しながら)子どもと一緒に考えていく。その中では、指導員が大切にしたいことを子どもたちにわかりやすく説明していくことが必要なのだと思います。

さいごに・・・「参加しないことも参画」

所長

最後に、面白い話があるんだよ。

僕の大先輩の学童で、バザーの取り組みをしていた時に、ある男子のグループが、「遊びコーナーも手作り品もめんどくさいからやらない。俺たちは募金箱でお金をかせぐ!」って言いだしたんです。

そのコーナー?は採用されて、メンバーの男子たちは、バザーの当日に募金箱を抱えて来場者に、「募金お願いしま~す!」って声をかけ続けたんだそうです。予想通り、お金は全然集まりませんでした。

バザーを終えて、その子どもたちはこう言ったそうです。「募金でお金を集めるのは楽じゃない」って。

指導員

その子たち、なんだかオモロイやつらっすね~

指導員

私だったら、募金なんかだめ!って言っちゃいそうだわ。

きっと、先輩指導員は、結末を予測していたんじゃないかと思うんです。それで子ども達にやらせてみた。

所長

もう一つだけ、

子どもの参画を進める中で、子どもの意見を大切にしていった時に「参加したくない」という意見をどう扱うかという問題です。

子どもの意見を尊重する子どもの参画では、参加しないという意見もまた、一つの参画のありかたとして認められるべき、と私は思うのですが、皆さんはどのように考えますか?

指導員

そんな意見がなるべく出ないように、子どもがワクワクできる取り組み方が大切ってことか。

指導員

参加したくない子を放置するのと、参加しないという意見を尊重するのとでは違うと思います。

もし参加したくないという意見があったら、どうやったらその子が参加できるようになるのかを考えること。その中では、なぜ参加したくないのか、その子の気持ちに寄り添って、その思いを認めることが大切だと思います。

所長

いろんな子どもの姿を受け止めつつ、僕たち指導員が心に余裕を持って、子どもの参画の活動を見守り育んでいきたいものです。

子どものやりたい気持ちの延長線上で子どもの参画が進み、そんな子どもの参画が、子どもたちが毎日わくわくして通える学童につながることを信じて・・・。

(おわり)

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