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こんにちは、がってん学童所長です。
暑くて長くて濃い夏休みをお過ごしの指導員の皆さん、毎日本当にお疲れ様です。
今日の記事では、7月までの夏休みの生活の中で私が、子ども達の落ち着いた雰囲気につながっていると感じる工夫やかかわりをまとめてみました。
皆様のご参考になれば幸いです。
目次
がってん学童の夏休みが好調な理由は?
夏休みのある日、私は「早出」を担当しました。
窓を開けて空気の入れ替えをしたり、前日の閉所時に設置した消毒薬噴霧器を回収したり、各部屋の冷房を入れたりしている間に、次々と子どもたちが学童にやってきました。
- 出席確認
- 健康調査票の回収
- 保護者からの連絡確認(メールチェック)
- お茶沸かし
- 電話対応
などを、数人の指導員で役割分担をして、子どもの支援と並行して行います。
長期休みは時間差勤務のため、全職員がそろうまでの時間は本当に大変なんです。
ところが・・・、
な、なんだ?これは・・・??
私が目にしたのは、次々とやってくる子どもたちが、仲間同士でくっつき、学童の色々な場所で遊び始める姿でした。(全職員がそろう朝の会までは、室内遊びだけです。)
4月からの3か月半でどれだけ遊びこんだかが夏休みに表れる
その後やってきた子どもたちも、遊びの輪に加わって、遊びが拡がっていきます。
1年生たちも、数人で集まり、自分たちで遊びを始めています。見ていると、1年生だけの力で遊びが続いていて、みんなとっても楽しそうなんです。
驚いた。1年生たち、こんなに遊ぶ力が育っていたんだ!
私は、春休みの1年生の姿を思い出しました。
りえ先生何時にくるの?
と、まだ来ていない職員のことを何度も繰り返し聞きにきたさっちゃんや、
けん玉できたよ!見て!
おっ?見せてごらん!
と言うものの、全然成功しないかける君は、それでも私をつかまえて離さず、
すぐできるから見てよ!
ね、見て、見て、見て・・・
と、見て見て攻撃がすごかったし、
・・・
まさし君はいつもぽつんとしていて、心配だった。
そんな子どもたちが、仲間の力で遊びこんでいる。
りえ先生やたけし先生が、子どもたちに色んな遊びの楽しさを伝えてくれたおかげだな・・・。
私は、4月からの3か月半の学童生活の中で、子どもたちがたくさんの遊びを楽しんできたことが、夏休みの生活に表れていると感じました。
このことは、来年度も必ず忘れないでおこうと思いました。
環境構成を工夫したことで・・・
早出を担当していて、もう一つ感じたことは、子ども達が室内で落ち着いて過ごしていることでした。
例年なら、走り回る子どもや、暴れまわる子どもがいて、注意をする指導員の声が飛び交っていたのですが・・・
今年は走り回る子がほとんどいない。やっぱりアレが効いてるんだ・・・。
実は、今年度、たけし先生の発案で、学童の遊びスペースのレイアウトを工夫したんです。
たけし先生が言うには、
がってん学童の遊戯室は、奥まで見渡せて、子どもたちがついつい走り出したくなっちゃうんだよな。
とのことでした。たけし先生は、保育園でのアルバイトの経験があり、その時に保育環境の大切さを学んだそうです。
私はこれまで、広々と開放的な空間を作ることを「良いこと」と思ってきたのですが、子どもからしたら、開放的だからこそ走り出したくなっちゃう、それで指導員から注意されることが増えている、とたけし先生は言うんです。
ちょっとレイアウト変えさせてもらっていいっすか?
もちろん。
任せてみると、たけし先生は、遊戯室にあえて机や棚やパーテーションを置いて、子どもの動線や視線を遮りつつ、落ち着いて子どもが遊べるいくつものスペースを作り出し、そこに人気の遊び道具をさりげなく配置しました。
限られたスペースの中で子ども達ののびのびと遊べるように、子どもの動きをイメージしながら、どの遊具を部屋のどこに置くのかを相当こだわっていたようです。
私がすごいと思ったのは、たけし先生がそうやって作ったレイアウトを、毎日の子どもの遊びの様子に合わせて、微調整を繰り返していたことでした。
たけし先生が夏休みの夕方に、遊戯室のレイアウトを変更して、
明日の朝は、このレイアウトで大丈夫だと思います!
と私に声をかけてくれました。
毎日の子どもの状況を見て、環境構成を常に工夫するたけし先生はすごいと思いました。
環境を工夫することで、遊びが盛り上がっているし、しかも子どもたちに注意をすることが減ったんです。
私はたけし先生から学ばせてもらいました。
輪になって話し合いをする子どもたち・・・
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そうこうしていたら、「めんこ」をして遊んでいた3年生の男女10人ほどの中で、もめごとが起こったようでした。
様子を見ていると、子ども達、輪になって自分たちで話し合いを始めました。
自分たちで解決する力がついている。3年生たちはすごいよ・・・。
私は、輪になって話し合いをする子どもたちを見ながら、今年度、りえ先生やたけし先生が取り組んだ「あること」を思い出しました。
毎日の帰りの会を「輪」になってやろうと思います。
昨年度までも、子ども達が司会をして、毎日帰りの会を行っていたのですが、部屋の前に司会の子どもが立ち、他の子どもたちが前を向いて座るというスタイルでした。
それを、今年度は、全員が一つの輪になって帰りの会をすると言うんです。
実際に帰りの会の様子を見て見ると、輪になり、子どもたちがお互いの顔を見ながら帰りの会が進められていました。
それに、輪になって座ると、色々なゲームができるんです。帰りの会で、子どもたちがゲームで盛り上がる姿が増えました。
トラブルの時に輪になって話し合う子どもたちを見て、日々の生活の中での積み重ねを実感したんです。
高学年がノリノリなのは・・・
朝の会の前に、高学年の子ども達が私のところに言いにきました。
朝の会で漫才するから!
ま、漫才?
高学年の子ども達が数人で集まって、学童の隅でネタ合わせをやっているみたいです。
「朝から濃いな~」と思いつつ、私も楽しみにしていたら、朝の会でめっちゃ笑いをとっていました。恐るべし・・・。
高学年がいい感じでノリノリじゃないか。
今年のがってん学童の夏休みがいい雰囲気なのは、高学年の子どもたちがノリノリなことが大きいと感じました。
けど、それは偶然ではなかったことを、後で知ることになりました。
朝の会のあと、10時半からいよいよ外遊びが始まると言う時に、学童の玄関にはたくさんの子ども達が集まって、今か今かと広場の扉が開くのを待っていたんです。
そんな時、りえ先生が、高学年のたくま君にこんなことを言っているのを目にしました。
たくま君、私少し早く広場に行って待ってるから、低学年の子どもたちを連れて広場に来てくれる?お願いね!
わかったよ。
何気ない一コマなのですが、広場に行くなら、りえ先生が子ども達全員を連れて行けば済む話なのです。りえ先生は、たくま君を頼る場面を作りたくて、わざわざそのような言葉がけをしたんです。
私はこの一コマを見て、夏休みの生活の中で、りえ先生たちが、さりげなく高学年の子どもたちに任せ・頼るシーンを作り出していることを知りました。
そんなりえ先生たちの地道なかかわりが、高学年の「好調」を生み出していたんです。
さいごに・・・
いかがだったでしょうか。
今回は、夏休みの生活の中でのふとした工夫や子どもとの関わりについてお伝えしました。
がってん学童の好調な夏休みの陰には、指導員の工夫や子どもたちへのかかわりの積み重ねがあることを感じ、私は、りえ先生やたけし先生のことを頼もしく思いました。
それで、りえ先生たちに素直な感想を伝えたんです。
今年の早出は、すごい楽だったよ。これも先生たちの努力のたまも・・・
楽??どこが??
俺たち必死っすよ!!
毎日緊張の連続で、集中力を研ぎ澄まして子どもたちの支援をしてるんです!!
って、怒られて反省しました。
お、お疲れ様です。
やはり、現場の最前線の先生たちが、夏休みに感じている苦労や負担は、相当なものです。
どうか子どもたちも指導員の皆さんも無事に夏を終えられますように・・・。
(おわり)
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