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目次
学童保育の指導員の皆さん、保護者の皆さん、今日も「がってん!学童」を訪ねてくださりありがとうございます。
当サイトでは、「がってん学童保育所」を舞台に繰り広げられる、指導員や子ども達・保護者の営みを通して、学童保育で大切にしたい様々な話題をとりあげています。
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今日も一日、本当にお疲れさまでした。
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さて、今日は、おすすめすの書籍『サッカーで子どもがみるみる変わる、7つの目標』の紹介です。
私は、この本の著者の池上さんのワークショップに参加した経験があります。とても魅力的な方でした。
この本、学童保育や子育てに通じるエッセンスが凝縮されていて、めちゃくちゃ面白いんですよ!
サッカーに興味がある人はもちろん、サッカーをやったことがない人も「読ませる」本です。どんな内容か、ちょっぴりご紹介します。
この記事の内容
- 大人が変わると子どもが変わる
- 忘れ物が多い子どもの対応
- 縦割り活動のリーダーの決め方
- ブラジルの子どもと日本の子どもの違い
- デンマークの「子どものサッカー10か条」
- さいごに・・・
たしかに・・・。学童保育に通じる内容がありますね。
保育関係の本に満腹感を感じている方や、サッカー経験者の人にはおすすめですね。
大人が変わると子どもが変わる
著者の池上彰さんは、Jリーグの市原ジェフユナイテッドの育成コーチをされていた方です。池上さんは、多くの子ども達や指導者・保護者と出会い、日本のサッカーが世界に通用するためには、日本の教育や子育てから見直さないといけない、と考えるようになります。
この本の中で、池上さんは、指導者や保護者にこのように問いかけています。
この質問、学童の指導員として考えてみてください。
「日常の指導が指示・命令の連続になっていませんか?」
「わかった?本当にわかった?と念押しばかりしていませんか?」
「転んで泣く子をかまいすぎていませんか?」
「この子はここまで、とレッテルを貼っていませんか?」
やばい。指導員がドキっとする質問だわ・・・。
そうなんです。この本は、まさに学童保育の育成支援に通じる問題を扱っているんです。
そして、大人が変わると子どもたちが変わるんだよ、ということを、サッカー育成の様々な事例を通して教えてくれます。
忘れ物が多い子どもの対応
池上さんは、少年サッカーの現場で、子どもが水筒やレガース(すねあて)なんかを忘れた時に、届けに来る親が多すぎることに疑問をもちます。
そして、小学生の間に、忘れ物をして困った経験をしないから、その子はいつまでたっても忘れ物がなくならないと指摘しています。
そこで語られている、サッカーチームの指導者の対応が印象的です。
ある女子サッカーチームのコーチが、大切な試合の日にセカンドユニフォームを忘れてきたチームのキャプテンを試合に出さなかったという話です。
その試合は、都大会につながる大切な試合でした。ユニフォームは2種類あるので、その子が着てきたファーストユニフォームで試合ができるように相手チームと交渉することもできたのに、コーチはその子を試合に出しませんでした。チームのエースだったキャプテン不在で戦った結果、チームは敗退してしまいました。
コーチは試合後に、保護者にこう言ったそうです。
「負けたけれど、今日勝つことよりも、失敗をかみしめて、これからは絶対にユニフォームを忘れないように考えさせることの方が大事です。」
その娘さんは、それからは、試合の準備や学校の準備も前の晩にするようになり、持ち物が多い時は、紙に書いてチェックする等、自分で工夫をするようになったそうです。
縦割り活動のリーダーの決め方
池上さんが小学校に講演に行った時に、参加者に、「縦割り活動のリーダーは何年生ですか?」と、たずねると、全員が「6年生」と答えたそうです。
そこで、池上さんは、「なんで6年生がリーダーなんですか?背が大きいから?年が上だから?6年生でも、リーダーじゃないほうがいいや、っていう子がいますよね。リーダーシップってのは、自然発生的なものでないと、力がでないものです。6年生じゃなくても、自分でなりたいっていう子がリーダーになったらいいんじゃないかな」と参加者に問いかけます。
私たち大人は、杓子定規に「年上がリーダーをやるべき」という価値観を子どもに押し付けがちです。本当はリーダーをやりたくない子にとっては、大きなストレスになってしまいます。
むしろ、子どもに自由にグループを作らせてみると、4年生がリーダーになったり、6年生が自然と4年生をサポートするサブリーダー役を演じたりして、それぞれが力を発揮できるチーム作りができるのだそうです。
異年齢の活動を中心とする、学童保育のリーダー制や班編成にも通じますね。
ブラジルの子どもと日本の子どもの違い
日本の子どもは「応用力が低い」という課題を示すエピソードも興味深いです。
「手つなぎサッカー」というトレーニングをした時のことです。
二人組で手をつないで試合をするのですが、日本の子どもは、二人の間(真ん中)にボールがある時に、どちらか一方がよく転ぶのだそうです。なぜかと言うと、1人がボールを蹴ろうとしたときに、もう一人の子が何かしようとして、つないでいる手を引っ張ったりしてしまうのです。相手の子が今何をしようとしているのかを予測できないんですね。
対してブラジルの子どもは、二人でドリブルをしていて、何かの拍子でボールが自分たちの後ろ側に転がった時に、二人同時にくるりと180度回転して、手を繋ぎ変えるのだそうです。
日本の子どもたちで、手を繋ぎ変える子どもはほとんどいないそうです。一度たりとも「つないだ手を離してはいけません」とは言っていないのに、それをしません。考えつかないのではなく、考えようとしないのです。
このような姿から、池上さんは子どもの指導や教育の在り方を、根本的に見直す必要性に気付かれたのです。
大人に指示されることが多すぎると、子どもが自分で考えたり発想することができなくなってしまうんです
このようなとっさの判断力って、学童の遊びの中でも鍛えられると思うな~
デンマークの「子どものサッカー10か条」
本の中に出てくる、デンマークサッカー協会の育成方針は、育成する立場の大人が子どもとかかわる中で大切なことを示しています。
デンマークの子どもサッカー10か条
- 子どもたちはあなたのものではない
- 子どもたちはサッカーに夢中だ
- 子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる
- 子ども達から求められることはあっても、あなたから求めてはいけない
- あなたの欲望を、子どもたちを介して満たしてはいけない
- アドバイスはしても、あなたの考えを押し付けてはいけない
- 子どもの身体を守ること。しかし子どもたちの魂にまで踏み込んではいけない
- コーチは童心にかえること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない
- コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし、自分で考えさせることが必要だ
- コーチは子どもたちを教え導くことはできる。しかし、勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ
子どもの成長が中心に置かれているんですね。確かに、指導員や親にとっても参考になるわ。
さいごに・・・
いかがだったでしょうか。
今回掲載したのは、本の中のほんの一部です。
学童保育や子育ての、子どものかかわりのヒントがあふれているので、ぜひ読んでみてください。
学童や子育て以外の分野の著者の本は面白いですね。
同じテーマでも切り口が違うから、とても勉強になるんです。
他にも、おすすめの本がたくさんあるので、またの機会にご紹介したいと思います。
というわけで、今回は学童保育に通じる、『サッカーで子どもがみるみる変わる7つの目標』の書籍紹介でした。