

おいら新人指導員だけど、中堅とベテランとどう違うんだろ?
今回は、学童保育指導員の経験や能力を表す言葉としての「新人」「中堅」「ベテラン」という言葉について考えたいと思います。
これらの言葉は、学童現場でも結構よく使われていると思うのですが、例えば「新人」って、何年目までが「新人」なんでしょうか。
この記事の内容
- それぞれの立場をサッカーに例えてみたら
- 子どもの対応でみる、新人・中堅・ベテランの違い
- 新人・中堅・ベテランを区別する明確な指標はない
- 指導員の勤続年数と経験年数
- おまけ
それぞれの立場をサッカーに例えてみたら・・・
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たけし先生はサッカーが好きだからさ、がってん学童保育所のメンバーをサッカーに例えてみよう

新人のたけし先生は「フォーワード」。前を向いて一途にゴールを狙う。体力と瞬発力が取り柄のエースストライカー!

中堅のりえ先生は「ミッドフィルダー」。広い視野で学童保育のフィールド全体を見渡し、ゲームメイキング。得意技は周りを活かすパス!

ベテランの私は「ゴールキーパー」。失点を防ぐ最後の砦。指導員がのびのびとプレーできるように励まします!
そんなプレイヤーたちが、「安心」と「子どもの成長」というゴールを目指して、チームワークを武器に戦う、それが学童サッカーだ!!
ちなみに観客は保護者!あれ?保護者はスポンサーの方がいいかな?

なるほど!よっくわかりました。さすが所長っす!

学童サッカーだ!!って・・・
私サッカー興味ないんで全然わからないんですけど
子どもの対応でみる、新人・中堅・ベテランの違い

ちょっとわかりにくかったね~
「がってん!学童」でたびたび登場する岡山大学の中山芳一先生の著書「学童保育実践入門」(かもがわ出版)には、面白い表現が載っていました。
子どもが机の上を走り回っていた時の指導員の対応を、「新人」「中堅」「ベテラン」別にみると・・・
それぞれの子どもの対応
- 新人・・・がむしゃらに子どもを止めることができる
- 中堅・・・目が合っただけで子どもを止めることができる
- ベテラン・・・空気だけで子どもをとめることができる

たしかに、私なら、目があっただけで子どもを止められかも

新人・中堅・ベテランを分ける明確な指標はない
実は、学童保育には、新人・中堅・ベテランを区別する明確な指標はありません。それぞれの自治体や施設の運営形態によって、まちまちな、結構あいまいな概念なんです。
これは、日本の学童保育の課題だと、中山先生は指摘しています。
そのうえで、客観的な指標としての「勤続年数」と「経験年数」に関する中山先生の話がとても興味深いので紹介しますね。
指導員の勤続年数と経験年数
「勤続年数」は、単純に、指導員になって経過した年数のことです。そして、「経験年数」とは「勤続年数×実践の質」である、と中山先生は定義されています。
学童保育指導員は勤続年数と経験年数が比例しにくい職種なんですって。なぜなら、学校教員のような手厚い初任者研修が一様に用意されていない現状があるからなんです。
それは必然的に、「長く指導員を続けている=質の高い保育ができる」ということにならない状況を生み出しています。

RPGに例えたら、長くゲームしているからといって、EP(経験値)があがるわけではないってこと?

働いた年数より、その内容が大事なのね。なんだかドキッとしちゃった
中山先生は、新人・中堅・ベテランのそれぞれの立場に問われる課題や力量を明らかにして、適切な指導員体制や研修プログラムを明確にすることが、全国の課題だと指摘しています。
<参考文献>「学童保育実践入門~かかわりと振り返りを深める」中山芳一著(かもがわ出版)

この本は、本当におすすめです。下記画像をクリックすると購入できますよ。
おまけ
さいごに、がってん学童保育所の皆さんの悩みを聞いてみました。
新人・中堅・ベテラン、それぞれにどんな悩みをもっているのでしょうか。

子どもがおいらの言うこときいてくれないことっす。
特に高学年が・・・
けっこうきついこと言われたりして、さすがのおいらもへこむことがあるっす。

責任が重くなって、プレッシャーを感じることが増えましたね。後輩の面倒を見るのも大変。
なんでも私一人で抱え込んでしまって、まわりの指導員にもっと上手に業務を振れるようになりたいな。

トランプの神経衰弱がめちゃくちゃ弱くなりました。
おにごっこで簡単に子どもからタッチされるようになりました。
若い指導員や保護者の感覚についていけないことがあります。
だそうです。それぞれの立場でいろんな悩みを抱えているのですね。
それでは今日はこのへんで失礼します。
