今回の記事では、保護者会長と所長の対談という形で、アフターコロナの保護者会活動の展望をお伝えしていきたいと思います。
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新型コロナウィルス感染対策が転機を迎える中で・・・今年度の保護者会活動は?
今回の記事では、「新型コロナウィルスの感染対策が大きな転機を迎える2023年4月以降の保護者会活動をどうするのか」をテーマに、がってん学童の保護者会長と所長が対談します。
それではさっそくいってみましょう!
川奈さん、いつもお世話になっています。今日はよろしくお願いします。
所長、こちらこそ、よろしくお願いします。
がってん学童保育所保護者会会長川奈徹氏(以下「会長」):保護者会総会が近づいており、来年度の活動方針を立てなければならないのですが、正直言ってかなり悩んでいます。
所長のアドバイスがいただけるとありがたいです・・・。
がってん学童所長(以下「所長」):保護者会活動は、コロナ禍以前とコロナ禍とで大きく変わりました。コロナ禍の終わりが見えてきたような状況の中で、今後の保護者会活動をどうするのか、悩まれるのは当然だと思います。ぜひお力にならせてください。
会長:そう言っていただけると嬉しいです。
所長:最初にお断りしておきいたいことがあります。
会長:はい。なんでしょうか。
所長:今日お伝えするのは、私の、職員としての意見です。判断はあくまで、保護者の皆さんでしてください。私は、保護者の皆さんの意志を尊重したいと思っています。
会長:わかりました。保護者会として判断するうえで、ぜひ参考になる意見を聞かせてください。
所長:私も、会長さんや保護者の皆さんのご意見が聞きたいです。学童の営みを客観的に見ていただき、お気づきのことがあればいつでも言ってくださいね。
会長:つまり、所長は我々保護者会に助言をする。私たち保護者会としても、先生方に助言をする、ということですね。
所長:はい。お互いに子どもの最善を考えながら、違う立場から子どもを観て、意見を言い合える関係が大切だと思います。それが、「子どもをまん中に」という意味ではないでしょうか。
会長:わかりました。それでは本題に入っていきたいと思います。
今年度の保護者会活動をどのように行っていったらよいでしょうか?
私は、5つのポイントがあると思います。
所長:5つのポイントを、ランキング形式でお伝えしてもよいですか?
会長:ランキング形式??それは面白いですな。どうぞお好きに。
所長:では、第5位からまいります。その前に・・・
この記事は対談形式でテーマをわかりやすくお伝えするものであり、現実世界でこのような対談が行われたわけではございません。
え?そうなの?
所長:架空の対談であっても、我々は真剣、ですよね。
会長:も、もちろんです。読者の方はご了承のうえ続きをお読みください。
【第5位】急発進はしない
コロナ禍によって、保護者会活動が「冬眠状態」ともいえる状況が3年続きましたね。
所長:様々な行事が感染対策のため中止となり、保護者会活動は実質ゼロという施設も多かったのではないでしょうか。
いよいよ、眠りから覚める時期が近づいているのかと・・・。
会長:2023年5月8日から、新型コロナウィルス感染症の扱いが「第5類」に変更されます。それに先駆けて、3月13日からは、マスクの着用が個人の判断に委ねられることになりました。そういった動きの中で、保護者会活動も再開していくことになると思っているのですが・・・。何をどこまで、というのがさっぱりわかりません。
所長:悩ましいところですね。社会の様子を見ていると、まだまだマスクを着けている人がたくさんいますね。子どもたちも同様です。
会長:ちなみに、今年度の学童行事(保護者会行事ではない行事)はどのようにされるのですか?
所長:私も、会長と同じように悩んでいます。キャンプや地域住民が参加する「まつり」などの大型行事は、社会の様子を見ながら慎重に検討していきたいと思っています。感染症の位置づけが「5類」に変更になったとて、今後感染が終息すると決まったわけではありませんから。
たしかに。
会長:今年度は、まだまだ様子見という感じでしょうか。
所長:はい。学童行事に関しては、私はそのように考えています。子どもの中には、急発進が苦手な子もいます。コロナ禍の取り組みを継続する中で、来年度に向けて展望を持つ1年にしたいと思っています。引き続き見通しが持ちにくい状況で保護者の皆さんにはご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、ご理解いただきたいです。
会長:実は、私の仕事も、今年度どのような状況になるのか不透明なところがありまして・・・。
所長:他にもそのような保護者の方がいらっしゃるでしょうね。
【第4位】保護者会を解体しない
実は・・・、一部の保護者からは、この機会に保護者会を廃止したらいいんじゃないかという意見が出ておりまして
会長:それに、昨年度は、ほぼ保護者会行事がなかったから、現役員は次期も続投したらよい、などの意見もありまして。
それは厳しい意見ですね。
所長:私はこれまで20年以上にわたって、たくさんの保護者会を見てきましたが、コロナ禍の役員さんは、確かに行事は少なかったけれど、苦労は多かったと思います。本当にお疲れ様です。
会長:そう言っていただけると・・・。
所長:今期の保護者会の皆さんにはとても感謝していることがあるんです。
会長:はて?なんでしょうか。
所長:コロナ禍にあって、私たち職員や子どもたちの活動を、温かく見守ってくださったことです。保護者の皆さんのご理解があったから、コロナ禍の中でも私たち職員は頑張ることができました。そういった保護者の雰囲気を率先して作ってくださったのは、川奈さんたち役員の皆さんでした。本当にありがとうございました。
会長:いやいや。
所長:コロナ禍とともに学童に入所した子どもたちが、今年は高学年になります。激動の時代の中でしたが、みんなスクスクと成長し、「学童が楽しい!」と言ってくれています。これは、私たち職員だけでは絶対にできませんでした。保護者の皆さんの様々なご協力があったからこそです。
今後、withコロナからアフターコロナへ向けて、社会が変化していくでしょう。そういった過渡期の中で、子どもの生活を守るためにも、保護者の意見は大切です。保護者の意見を取りまとめてくれる保護者会があることは、私たち職員にとっては大変心強いことです。
また、学童保育の制度には多くの課題があります。国や自治体によりよい制度を求めていくうえでも、私は保護者会組織は必要だと考えています。
それ、今度の総会で保護者に直接言ってもらえませんか?
もちろんですとも
所長:役員の続投も私はあまりおすすめしません。一部の保護者に負担を集中させることは、その場しのぎにはなりますが、持続可能な活動とはならないでしょう。
私の希望としては、保護者会は存続してほしいですが、その在り方は、今後も議論が必要だと思っています。
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参考【ホゴシャカイ】学童保護者会の興亡「持続可能な保護者会活動を求めて」
続きを見る
【第3位】コロナ禍前の活動にこだわりすぎない
実は私、コロナ禍前の保護者会活動は経験しておらんのですよ。
川奈さんは、1年生の保護者ですものね。
所長:コロナ禍が始まったのが2020年度です。今年度の4年生の保護者までは、コロナ禍前の保護者会活動は経験されていません。
先代の保護者会長から預かった「引継ぎファイル」があるのですが。
会長:正直に言いまして、ほとんど中身を見ていません。
所長:コロナ禍は、良くも悪くもこれまでの伝統をいったん白紙に戻しました。「アフターコロナ」の保護者会活動を考えるうえでは、コロナ前に戻すという考えではなく、よりよい活動を新しく作っていくという発想も大切にしたいですね。
会長:以前の活動にこだわる必要はないということですね?
所長:先人たちの知恵や経験から学びつつ、今の保護者の皆さんの考えを大切にすることも大切です。
【第2位】保護者と職員で知恵を出し合う
これまでの話をまとめると、今年は様子を見ながらぼちぼち、新しい発想も大事にしながら活動を模索していくということになりますね。
そうですね。私たち職員もそんな感じです。
所長:今後の活動の議論には、ぜひ職員も参加させてほしいです。
会長:それは頼もしいです。
所長:先ほどお話ししたように、コロナ禍で保護者会活動の経験がいったん断絶したような状態ですから、長くいる職員をどんどん巻き込んでもらって、力を合わせていきましょう。
会長:はい。ぜひともお願いします。
それなら私にも一言言わせてください。
りえ先生、かけるがお世話になっています。
会長:りえ先生も対談に参加してくださるんですね。職員さんの意見が聞けるのは嬉しいです。
職員:ありがとうございます。
【第1位】子どもの意見を聴く
私の意見は、こどもの意見を参考にしてほしいということなんです。
子どもの意見とは?
職員:はい、私はこれまで、コロナ禍で様々な保護者会活動が中止になって、残念がっている子どもの姿を見てきました。今、保護者会では「まつり」や「バザー」をどうするのか検討されているでしょう?その中に、子どもの意見を入れてもらえないかと思っているんです。
会長:やるのか、やらないのか、保護者の意見だけで決めるのではなく、子どもの意見を聞くってことか・・・。
職員:はい。方法は子どもへのアンケートなどがあると思います。
所長:4月1日に発足した「こども家庭庁」は、こどもの声をきき、こどもの意見が大切にされる「こどもまんなか社会」を目指すと言っていますね。
会長:知っています。色々課題もあるようですが・・・。
所長:そうですね。課題は多いですが、こどもの権利や子どもの意見は、これまでもこれからも学童保育は大切にしていきたいと思います。あ、話がそれてしまってすいません。
職員:私、保護者の皆さんの活動の一番の目的は、子どもたちが笑顔になることなんじゃないかと思っています。保護者会活動の再開に不安を感じている方は、苦労ばかりで、活動の結果が笑顔につながっているという「手応え」が感じられていないこともあるんじゃないんでしょうか。
なるほど。子どもの笑顔という目的のためにも、活動のスタートに子どもの意見を取り入れるのはいいかもしれませんね。
保護者の皆さんの忙しさはよくわかっているのに、えらそうなこと言ってすいません。
今日は色々なご意見をありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。今後も、保護者の皆さんと一緒に、子どもにとってのよりよい活動を考えていきたいです。よろしくお願いします。
会長:新しい役員会にも、今日の対談の内容を引き継ぎたいと思います。
こちらもCHECK
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【こども家庭庁が5分でわかる!】基本的な内容をイラストでわかりやすく解説
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さいごに・・・
というわけで、今回の対談は、アフターコロナ禍で大切にしたい5つのポイントをお伝えしました。
- 急発進しない
- 保護者会を解体しない
- コロナ禍前の活動にこだわりすぎない
- 保護者と職員で知恵を出し合う
- 子どもの意見を聴く
という内容でした。
最初にも言いましたように、これは職員としての意見です。
わかりました。お二人の意見を参考に他の保護者の皆さんとともに検討していきたいと思います。
保護者会やその活動内容は、地域や施設によって多様です。
それぞれの現場で、子どもにとって、保護者の皆さんにとって、より良い「答え」を導くために、今回の対談がほんの少しでも参考になれば嬉しく思います。
(おわり)