今回は、放課後児童クラブで子どもたちに大人気の伝承遊び、「かまぼこ落とし」のルールや魅力について、イラストや動画で徹底解説していきたいと思います。
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伝承あそび「かまぼこおとし」とは?
こんにちは、がってん学童支援員、りえです。
今日は、がってん学童で子どもたちに大人気のあそび「かまぼこおとし」をご紹介します!
放課後児童クラブや放課後等デイサービス・小学校・保育園・幼稚園・老人福祉施設、もちろんご家庭でも、老若男女が楽しめる素敵な遊びです。
この記事を読んで、ぜひぜひ遊んでみてくださいね~!
かまぼこおとしの起源
かまぼこおとしは、かまぼこの板を使う素朴で楽しい伝承あそびです。
もともとは、瓦を使って子どもたちが遊んでいた「瓦おとし」が起源です。大津市の指導員の先生が学童保育でも遊べるようにとかまぼこ板を使ったことで、学童保育で親しまれる遊びとなりました。以上の経緯については、以下の書籍に掲載されています。
たのしい伝承遊び2 外遊び編「ケンパ、おにごっこ、かまぼこおとし」/田中邦子・根津眞澄 編著/かもがわ出版
かまぼこおとしをやってみた感想!
めっちゃ楽しい!
かまぼこおとし大好き!
背中(おじいさん)が一番難しい
私は一歩げりが苦手
雨でドッジができない時にやってる
おたすけルールがあるからおもしろい!
低学年高学年、男女問わず人気っす!
雨の日や猛暑に日には、この遊びのおかげで子どもたちが室内で楽しく過ごすことができています。
かまぼこおとしの魅力
- 鬼ごっこやドッジボールと比較して体力差が勝敗に影響しにくいので、年齢や運動能力が違う子どもたちが一緒に楽しむことができる。
- 遊びの中で全身をくまなく使い、バランス感覚や柔軟性、空間認知能力が向上する。
- 運動量が比較的少なく、怪我のリスクが低い。
- 身体接触を伴わないため、感染症の流行期にも遊びやすい。
- 一人から数十人の人数が同時に遊ぶことができる。人数が増えても一人当たりのチャンスの回数は変わらない。
- 比較的狭いスペースで遊ぶことができる。場所・天候にかかわらず遊ぶことができる。
- 「おたすけルール」があるため、遊びの中で助け合い、達成感を共有することができる。また、初心者でも安心して参加することができる。
- 応用性が高く様々なルールで楽しむことができる。
- 適度にトラブルが発生する。トラブルを通じてお互いに意見を伝えあい調整したり、話し合いルールを改定する経験ができる。
かまぼこおとしの動画
がってん学童が運営するYouTubeチャンネル「放課後がっチャン」では、かまぼこおとしに関する2本の動画をアップしています。ぜひチェックしてみてくださいね!
この記事は、2本の動画の内容を1本にまとめて書いています。
チャンネル登録お願いします!
【動画】かまぼこおとし基本編
【動画】かまぼこおとし応用編
かまぼこおとし普及チラシ
かまぼこおとしの遊び方を一枚の用紙にまとめた「普及チラシ」です。壁にはっておくと子どもたちが興味をそそられて・・・。プリントアウトしてご活用ください!
こちらからPDF版をダウンロードできます。
【基本】かまぼこおとしの遊びかた
ではいよいよ、かまぼこおとしの遊び方についてご説明します。
最初はざくっと、後ほど細かくご説明しますね。
ルール
- じゃんけんで先攻・後攻に分かれる。
- 先攻と後攻は適当な距離を置き、後攻は床に座ってかまぼこ板を横向きに立てて置く。
- 先攻は、最初は頭の上にかまぼこ板を乗せ、相手のところまで板を落とさないように歩き、手を使わずに板を落として、相手のかまぼこ板を倒す。(途中でかまぼこ板が落ちた時や、手でかまぼこ板を触ってしまった時は失格となり、相手のターンとなる。)
- 成功すると、頭・かた・あご・ひじ・おじいさん(背中)・おばあさん(胸)・また・ひざ・足・五歩投げ・三歩投げ・一歩投げ・五歩げり・三歩げり・一歩げり・ストレートの順番で相手の板を倒していく。
- 全ての行程を先に終えた方が勝ちとなる。(途中で終わった時は、その時点で先の行程を行っていた方が勝ち)
順番
かまぼこおとしは、相手の板を倒すことができたら次の行程へと進みます。
1.あたま
一番最初はあたまから。あたまの上にかまぼこ板をのせて運びます。
板を倒すときは手をつかわずにおじぎをするようにして相手の板をねらって落とします。
2.かた
かたに板をのせて運びます。
3.あご
あごに板をはさむようにして運びます。
4.うで
ひじをかたの高さにあげ、水平になるようにして、うでの上に板を乗せます。
5.むね(おばあさん)
のけぞるように体をそらして、胸の上に板を乗せて運びます。大人はけっこうきついです。
6.せなか(おじいさん)
少しまえかがみになって、背中に板をのせて運びます。相手の板の前に行くと相手にお尻を向け、せすじをのばすようにして板を落とします。めっちゃ難しいです。
7.また
またに板をはさんだまま、相手の板の前まで歩きます。両足ジャンプで移動する子も多いです。途中でずりおちてきても、手を使ってはさみなおすことはできません。
8.ひざ
両ひざで板をはさんで移動します。
9.あし
足の甲に板を乗せて運びます。片足けんけんだと落ちやすいので、板が乗っている方の足はかかとだけ地面につけるようにして慎重に歩く子が多いです。相手の板を倒すときは、板の上に足をもっていき、そろりと足を傾け上手に板を落とします。この時、足が相手の板にふれてしまうと失格となります。
9番目の「あし」をゴールにしている施設もあるようです。がってん学童では、このルールを「ショートバージョン」と呼んでいます。
10~12.五歩なげ・三歩なげ・一歩なげ
五歩なげは、最初に「五~歩!」と叫んで板を投げます。
この時、投げた板が相手の板を超えてしまうと失格となります。
投げた板のところまで、片足けんけんで移動します。五歩なげの場合は、ちょうど五歩目で板をふみます。
三歩なげは三歩で、一歩なげは一歩で板をふみます。
板をふんだら、しゃがんで自分の板を拾い、相手の板をめがけて下投げで床をすべらせるようにして投げて倒します。
13~15.五歩げり・三歩げり・一歩げり
五歩げりは、板をふむところまでは、五歩投げと同じです。
板をふんだら、片足けんけんで、ぴょんと一歩後ろに下がって、
一歩下がったその足で板をけります。
相手の板が倒れたら成功です。
三歩げり、一歩げりも同じ要領でおこないます。
16.ストレート
最初の位置から、下投げで床を滑らせるようにして板を投げ、相手の板を倒します。
通常のルールでは、このストレートを先に成功した方が勝ちとなります。
チーム戦
三人以上で遊ぶ時は、チーム戦となります。
まず2チームに分かれて、じゃんけんで先攻チーム・後攻チームを決めます。
「あたま」から始めて、チームの全員が成功したら、「かた」にいきます。
おたすけルール
チーム戦には「おたすけルール」があります。
チームで失敗した人がいた時、成功した人が2回目の攻撃をすることができます。
上図の場合は、成功した二人が、2回目の攻撃をする権利を持っており、味方が倒せなかった相手の板を攻撃することができます。
「おたすけ攻撃」ができるのは一人1回だけです。図の二人が、一回ずつ攻撃してどちらか一人が成功したら次の行程へ進めます。二人とも失敗したら相手のターンとなります。
注意点
- 室内でかまぼこおとしをやるときは、できるだけ靴下をぬいで素足でやりましょう。五歩なげや五歩げりで滑って転倒してしまうからです。
- 板を投げるときは、下投げで投げます。周りに気をつけましょう。
施設の環境に応じて、ショートバージョンで楽しんでくださいね。
【応用】かまぼこおとしの様々な楽しみ方
ここでは、かまぼこおとしをアレンジした様々な楽しみ方をご紹介します。
かまぼこアート
かまぼこ板に絵を描いて、自分だけの「マイかまぼこ板」をつくりましょう。
自分の板をもつことで、遊びの世界が活発になります。
また、自分の板に愛着を持ったり、遊び道具を大切にする気持ちが育まれます。
たくさんの板を手に入れたい時は、近所のうどん屋さんに板をとっておいてもらえるようお願いしてみましょう。
かまぼこチャレンジ
かまぼこチャレンジは、一人でもできる遊びかたです。かまぼこおとしの腕を磨きたい子どもは、一人で黙々とやっています。
- タイムトライアル(例:5分でどこまですすめるか)
- ノーミスチャレンジ(1回も失敗せずに最後までいけるか)
など、目標を決めてやってみるのもよいでしょう。
私の知り合いの学童では、ノーミスチャレンジを成功した人には、支援員特性の「金のかまぼこ板」がプレゼントされるという取り組みをしていました。最後の方になると、まわりで見ている子どもたちを息をのんで見守っていたとのことです。
かまぼこリレー
かまぼこ板を頭にのせて、チーム対抗でリレーをします。部屋の向こうの壁をタッチして、帰ってきたら次の人にかまぼこ板をわたします。
学年対抗でする時は、高学年は難しい行程にすると燃えます。
かまぼこタワー
かまぼこリレーの応用です。所定の位置まで頭にのせて板を運んだら、床の上に板を立てて置きます。戻って次の人にタッチしたら、次の人も頭にのせて板を運び、前の人が置いた板の上に自分の板を積み上げます。
チーム対抗で、より早く、より高く積み上げたチームが勝ちとなります。たてに積んで高さを狙うか、横に積んで安定を狙うか、チームごとの戦略が問われます。
さらに、かまぼこタワーの応用として、板を積み上げるのではなく、お題で出された平面図形や立体物を作るという楽しみ方もあります。
誕生日会のゲームや、親子交流などでおこなうと盛り上がります。
かまぼこサバイバル
頭の上に板を乗せて、一斉に落としあいをします。手を使わずに、体をぶつけて相手の板を落とすようにします。最後まで生き残った一人が優勝です。
チーム戦でおこなうときは、時間を決めて、生き残った人数が多い方のチームが勝ちとなります。
さいごに
みんなでかまぼこおとしを楽しんだ最後には、ケースに板を入れるゲームをしましょう。ゲームが終わったら板がきれいに片付いています。
子どもたちは、豊かな発想で新しい楽しみ方を発明します。
子どもたちと一緒にかまぼこおとしを楽しんでくださいね!