
所長
僕が指導員になって、3カ月くらいのことなんだけど、
もう今から20年以上前の話です。
私は、保護者会運営の学童保育所で働き始めたばかりでした。
とにかく新鮮で、楽しい毎日を過ごしていました。
そんなある日、4年生のガキ大将各の男子から、

高学年
次の日曜日、公園でみんなと野球するから、お前も絶対来いよ!
と、誘われました。
誘われたというか、命令みたいなものでした。
しかし私は、この時なんだか嬉しかったんです。
「子どもから受け入れられたんだ・・・」って。
それで、次の日曜日の昼過ぎに、わざわざ自宅から学童近くの公園まで遊びに行きました。

指導員
なにをやってるんですか、まったく・・・。
公園では、子どもたちと、野球をして遊びました。
たっぷり遊んだら、子どもたちが「おやつにしようぜ!」と言いだして、
公園の横の駄菓子屋におやつを買いに行ったんです。
その時、ガキ大将の男の子が、

高学年
おまえも食えよ!
って、僕にアイスを買ってくれたんです。
50円のアイスでした。

指導員
まさか食べたんですか!?

所長
もちろん食べたよ。
おいしかったな~。
あの頃は、本当に何も考えていなかったんだと思います。
ただ、子どもと過ごすのが楽しくて、日曜日はいらない、早く月曜日になって学童に行きたい!と、本気で思っていました。
この日の思い出は、私の中で、学童保育の「原風景」として、今でも色あせることがありません。
子どもからアイスをおごってもらった指導員の話でした。
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