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指導員のライフスタイル

【GSL vol.9】学童保育指導員とキャンプ

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愛用のキャンプギア

キャンプと朝

同僚たちと、懇談会終了後にキャンプへ

キャンプの朝が好きだ。一人の、朝の時間に至福を感じる。

その日も、まだ薄暗いキャンプ場で、焚火をしながらコーヒーを飲んでいた。

6時ごろになると、まわりのテントでも、ごそごそと人が動き始めた。

火起こしをする者、コンロの掃除をする者、子どもを連れて炊事場に食器を洗いにいく者などで、ふと、それらが全員父親であることに気付いた。

キャンプ場には、様々な家族が集まるが、どうやら、マメな父親が多いようである。

それもそのはず、キャンプという行事は、重い荷物を運んだり、テントを立てたり、家に帰ってからの洗濯など、準備から運営・片付けまで、とにかく面倒くさくて大変なものなのだ。

そんなものに、わざわざ家族を引き連れていって、自分がのんびり、妻をあくせく働かせようものなら、次回の開催は妻の反対を受けるに決まっている。

自分もそろそろ、朝ごはんの準備でもするか、などと思いながら、焚火に薪を放り込んだ。

「生活」を楽しむキャンプ

ガスボンベについているのは、北海道土産のマグネット

キャンプは、自然を愛好すると同時に、生活を慈しむ活動だ。

何もない野原に、家を建て、火を起こし、水をくみ、食事を作り・摂り、そして寝る。

そういった生活の一つひとつの要素を、楽しむ。普段の生活の中で、忘れていた感覚が呼び起される。

当たり前にある便利さへ感謝し、時間をかけて行うことの贅沢を知る。キャンプの神髄は、不便を楽しむことだと考えている。

こういった感覚は、学童保育の生活や家庭生活にも通じる。

学童保育指導員とキャンプ

我が家の子ども達が、協力して作った鯖カレー。最高にうまかった

若い頃は、キャンプ場というもののお世話になったことは、一度もなかった。

指導員仲間とキャンプに行ったのは、いつも山の中の、ただの川原だった。

お金がかからない、予約もいらない、周囲への気遣いもいらない。そんな気楽なキャンプが、楽しかった。

現地に先着したものが、まず薪となる木の枝や流木を集める。そしてかまどをこしらえる。

そのうち、仕事を終えた仲間たちが、集まってくる。

我々のボスである指導員は、アウトドア名人だった。

ある時、キャンプの予定をしていた日程が、雨の予報だった。

開催の相談をすると、「雨でやめるようなキャンプなら、最初からやらない」と一蹴された。

雨のキャンプには、その良さがある。そんなことも学んでいった。

みんなで準備をするような、面倒なことはしない。自分が必要な道具と食糧・酒を、それぞれが用意する。

来る時間も帰る時間も皆違う。一人ひとりのキャンパーが自立しており、ただ、焚火の炎をシェアする。

そんなキャンプが、私の原点にある。

家族とキャンプ

家族のウサギも一緒にキャンプ生活。そこら中に、穴を掘りまくっていた

結婚し、子どもができると、キャンプ場の安心感が有難く感じるようになった。

学童の子ども達を連れて行った場所には、家族も連れて行きたくなった。家族で行って良かった場所には、学童の子ども達も連れて行きたい。

下見を兼ねて家族とキャンプ、学童で行った翌週に同じキャンプ地に家族と行く。夏休みは毎週キャンプをした。

お盆には、中古車にキャンプ道具を積んで、旅に出た。良い川原があったらそこに泊り、道の駅で車中泊した。その頃は子どもが小さかったので、家族全員が車で寝ることができた。気楽で費用のかからない、キャラバン生活。

久しぶりに、何もない川原で、家族でキャンプをした。新型コロナウィルスの影響で、キャンプ場が利用できなかったからだ。

誰もいない、山の中で、家族だけの共同生活だ。

子ども達の成長に驚いた。

私は、水着を着けずに、素っ裸で泳いだ。冷たい水が肌を刺し、魚になったような、最高の気分だった。

昨年、一番の思い出となった。

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