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指導員LIFE

【GSL vol.2】学童保育指導員とDIY

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自作のベンチ。壊れて廃棄された木製遊具で作った

DIYは、Do It Yourselfの略であり、「自分でやってみよう!」という意味。

専門業者ではない素人が、生活全般の制作や修繕等を自分自身の手で行うことであり、趣味として人気が高い。

しかし、学童保育指導員の私にとっては、もう少し切実だ。

DIYの起源は、第二次世界大戦後のイギリスで、荒廃した故郷を立て直すため、「政府に頼らず、他人に任せず、自分たちの手で再建しよう」とした、住人たちのムーブメントとされている。(参考:「できることは自分でやる。発祥の地イギリスに根付く、D.I.Y.の精神」/BRITISH MADE

私にとってのDIYはこれに近く、生きる「姿勢」であり、この仕事を続けていくために必要な「覚悟」である。

DIYが家計を支える

DIYのウッドデッキと、息子とうさぎ

例えば、キッチンの、蛇口レバー付近から水漏れがあったとする。

蛇口内のパッキンのトラブルと考えられる。

業者に頼むと、呼んだ時点で出張料の5000円が発生し、部品代や工賃などで10000円を超える出費となる。

10000円というと、その月の生活費に影響を与える金額である。

そこで、蛇口レバーの刻印を調べ、ネットで検索し、Amazonで850円で部品を入手した。そして、自分で修理した。

これは何を意味するかというと、業者に渡す10000円から部品代を差し引きした9150円の工賃を自分が手にしたということだ。

自分でできないことを、お互いに補い合うことで、様々な職業が生まれ、社会が成り立っている。

逆に言えば、自分でできることに費用を払う必要はないのだ。

DIYは事物の成り立ちを教えてくれる

学童の廃品のすのこを姿見の枠にリメイク。長年の足の垢で黒光りしている。

DIYをすると、物の構造を知ることができる。蛇口を分解し、修理する工程で、なぜ、レバーをひねるとお湯または水が出るのか、という仕組みがわかる。つまり、表面上の見た目と、中身である構造の両方の視点を持つことができるのである。

これは、我々指導員が、子どもとかかわる時に持つ、様々な角度から子どもを見つめる視点に通じる。

DIYを一つするごとに、知識と技術、多様な視点が身に付く。

DIYによる暮らしは、指導員の生活を支えるだけでなく、子どもとのかかわりを豊かにする。

DIYに一番必要なことは

自作の洗面台。材料費は5万円ほど。既存品の撤去から配管まで自分で行った

DIYのプロセスは、おおまかに言うと以下のようになる。

  • 自分でやってみようと思う
  • 構想(計画)する
  • 材料(部品)を調達する
  • 道具を揃える
  • 作業する

やる気・材料・道具など、必要なものは色々とあるが、実は、DIYに最も必要なものは、「時間」である。

自分でやると時間がかかるし、時間がなければ、そもそもやる気になることはない。

DIYをすることは、現代の早すぎる時の流れを、ペースダウンして、穏やかなリズムを取り戻すことと言えるかもしれない。

ペンキ塗りにしろ、釘打ちにしろ、単純な作業に没頭する時間は、実に楽しいものだ。

業者に依頼するということは、お金で時間を買うということでもある。

お金はあるけど時間がない人は、専門業者に依頼するのであるが、学童保育指導員の私は、一般の会社員に比べると比較的時間はある。

したがって、時間をお金に換えるためにDIYをするのだ。

タイム・イズ・マネー。

そう考えると、サービス残業の、いかに罪深いことか。

自分で作ると愛着が生まれる

取っ手が痛んだおたまに木の枝を取り付けたもの

6年ほど前に、プラスチックの取っ手部分が痛んでしまった「おたま」に、木の枝を取り付けた。今もその子は、我が家の食卓の最前線で活躍してくれている。

使えば使うほど、愛着がわいてくるのは、自分で修理したから。

ちょっとした思い付きの修理だったが、この「おたま」は、この世に役に立たないものなんてないということを、私に教えてくれた。

物を修理して、長く使うことは、生活費を抑えることになるが、それ以上に、愛着のあるものに囲まれた豊かな生活を作る。

そして、物を大切にする心は、人を大切にする心に通じている。

「自分でできないことは、人に頼っていい。けど、自分でできることは自分でやってみよう」

学童保育で子ども達にそう言う、指導員の自分だからこそ、自らDIYを実践していきたいと思う。


書籍紹介

私にDIYの喜びを教えてくれた一冊。丸林家の、豊かな手作りの生活が感じられるDIYのレシピは、見ているだけで楽しい。

これからDIYを始める方は、ぜひ最初に読んでみて欲しい。

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