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こんにちは、がってん学童の指導員、りえです。
私が最近とっても気になっていることがあります。
それは、小学校で「さん付け」の子ども同士の呼び方を推奨しているという話です。
皆さんも、このようなニュースを見たり聞いたりしたことはありませんか?
『あだ名から「さん付け」へ・・・校則明記も』(参照サイト:テレ朝NEWS)

8分ほどの番組も見ることができます。とても興味深いのでぜひ見てみてください。
NEWSの概要をまとめると、以下のような内容です。
- クラスメートをあだ名ではなく「さん付け」で呼ぶよう指導している小学校が増えている。
- なかには校則に明記するケースもある。
- 校則に明記するケースでも、「あだ名」禁止ではなく、「さん付け」推奨という立場。
- 子どもたちは場面によって呼び方を使い分けている。
- 人の呼び方には、敬称・愛称・蔑称があり、私たちが禁止しているのは「蔑称」であり「愛称」を否定しているわけではない。(教頭の話)
- 一方、「あだ名」で呼び合うことを推奨している企業もある。
- 企業関係者は、「あだ名」で呼び合うことで仲良くなり生産性が高まると話している。
まぁ、言うなれば「時代の流れ」ですよね。
VTRに登場した生徒さんも、「さん付けで呼ぶと人が傷つかない。嫌なあだ名でケンカになっちゃうこともない。それがさん付けのいいところだ」って言っています。

私はもちろん賛成です!
学童でも「さん付け」で呼び合えばいいと思う。
「さん付け」って、相手を尊重する呼び方だから、そうしたら、もっと優しい子ども同士の関係が広がると思うの。
・・・けどね、この学童には、「さん付け」に反対しそうな約2名がいるんだよね。
指導員の呼び名も「〇〇先生」じゃなくて「あだ名」推奨なくらいの、考えの古~い人たちだわね。
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【学童保育】指導員の呼び方は「〇〇先生」なのか「あだ名」なのかどっちがよいかの問題
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これからその2人を論破して、晴れてがってん学童でも「さん付け」がスタンダードになるようにしたいと思います。
そうそう、2対1は不利だから、こっちは助っ人を呼びました。
がってん学童保護者会長の川奈さんです。

「さん付け」を否定する理由がわからない。学童も「さん付け」にするべきでしょう。

ですよね~。
あ、それとレフリーも呼びました。元校長先生のボランティアスタッフ、仮田先生です。
どうぞよろしくお願いします。

引き受けました。ジャッジはワシに任せておくれ。

「あだ名」か「さん付け」か、激論のゴングが鳴る!

というわけで、所長・たけし先生、学童でも「さん付け」を推奨した方がいいと思うんですが、いかがですか?

ばかいっちゃいけないよ!

学童での「さん付け推奨」反対!
所長、たけし先生、反対するのはいいけど、ちゃんと理由を説明してください。
こっちには、助っ人もいるんですから、いつものようにはいきませんよ。

ばかとは失礼な!

青コーナー暴言の反則!よって赤コーナーに1点!


うふふ・・・
「さん付け」では遊びが盛り上がらない?

では、用意はいいかの?
まずはラウンド1!
\カーン!!/
※わかりやすいように、赤コーナーの発言は赤色、青コーナの発言は青色、レフリーの発言は黒色で表示します。

「さん付け」は、放課後の自由な遊びの時間には合わないと思います!

ドッジとかケイ泥の最中で「さん付け」なんかしていたら、盛り上がらないじゃんか!
遊びってのはテンポの良いやり取りが肝心なんだ。遊びを中心とした生活の場である学童保育では、「呼び捨て」や「あだ名」の方がふさわしいと思う!

私はぜんっぜんそうは思いません!「さん付け」で遊びが盛り上がらないというのは、ただの思い込みです。

私も同感です。遊びが「さん付け」だと楽しめないとは思いません。
最初は違和感があるかもしれませんが、子どもならすぐに慣れるでしょう。
先ほどのニュースでも、リレーの応援を「さん付け」でしている子どもが映されていましたよ。エキサイトなシーンでも「さん付け」でちゃんと盛り上がっているじゃないですか。
\カーン!/

1ラウンド終了!赤コーナーの勝ち!
青コーナ―は、遊びは「さん付け」でないと盛り上がらないと主張しながら、そのことを十分に証明できておらん。


ちょっ・・・厳しくないですか?
あだ名の方が、お互いの距離が近くなる?
ラウンド2、用意はいいかの?

じゃぁいくぞえ!
\カーン!/

「さん付け」は礼儀正しいですが、他人行儀な気がします。

あだ名の方が、より親密な子ども同士の関係が築けると思う。
学童は、家庭に代わって子ども達が過ごす場所です。「昼間の兄弟」なんて言葉もありますよね?家族のようにお互いを「呼び捨て」や「あだ名」で呼び合う方が良いと思います。
そうは思いません。

私は、家の中でも家族から「りえさん」と呼ばれて育ちました。
私の両親は、優しい人に育ってほしいと願いを込めて、家庭の中でも子どもを「さん付け」で呼びました。

呼び捨てやあだ名だから家族のように親密になれる、というのは短絡的ですね。
むしろ、ホッとできる関係性、自分を出せる場であることが大切であって、相手を尊重する「さん付け」の方が温かみのある落ち着いた居場所となるのではないでしょうか。

関係性が大切なら、あだ名でいいじゃないか!

さん付けの方がいい!
\カーン!/

2ラウンド終了・・・赤コーナーの勝ち!

「さん付け」は礼儀正しいが一定の距離感を感じさせる、という青コーナーの主張には共感するが、「あだ名や呼び捨てだから親密になれるとは限らない」という赤コーナーの切り返しに、より強い説得力を感じた。よって赤コーナーじゃ!

まじっすか?
さん付けで本当に優しい関係が広がるのか?
続けて、ラウンド3!

お互いにだいぶ温まってきたのう。
\カーン!!/

先ほど、「さん付け」の方が優しい人に育つと言いましたが、本当にそうなんでしょうか?

逆にあだ名では優しい人に育たないと言い切れますか?
私は、これまで20年間、呼び方以上に、仲間同士の関係にこだわって子ども達とかかわってきたんだ。あだ名もあれば呼び捨てもあった。それでも学童保育の中で温かい人間関係が育まれてきたじゃないか。それは、呼び方など「形式的」なことではなく、「中身のあるかかわり」を大切にしてきた結果なんだ。逆に、「形」だけを重視してお互いの優しい関係が生まれるとは思えない!

私は「さん付け」という呼び方だけを重視するとは一言も言っていません。呼び方と同じく中身のある関係も大切にしていきたい。
所長はそうやってすぐに、「昔は~」みたいに言うけど、私たちは「今」の時代に保育をしているんです。

価値観をアップデートしていただかないと・・・
なぜそこまで、「さん付け」に反対するのか理解できません。ひょっとして、学校発信の動きに反発したいだけなんじゃないですか?

学童は砦なんだ!子ども達の自由な放課後を守りたい!

だいたい、「さん付け」で優しく育つって、先輩は僕に全然優しくないじゃないか!

なんですって?
\カーン!/

引き分け!

確かに、これまでの「さん付け」でない学童の取り組みの中で、優しい子ども同士の関係が育っていることが認められる。一方で、「さん付け」の弊害のようなものも特に感じられん。よって引き分けじゃ。
ちょっと小休止・・・

休憩&作戦ターイム!

(所長・・・ずいぶん旗色が悪いっす。このままでは、がってん学童が「さん付け」になっちゃう。)

(たけし先生、落ち着くんだ。まだ後半戦がある。)
青コーナ―は前半戦いいとこなし!。後半戦巻き返しなるか?
次回の結末は、筆者も想像がつきません・・・、こうご期待。
(つづく)
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